注):このブログはフィクションです。
それは高校1年の夏ごろだった・・
姉の彼氏が初めて家に遊びに来た日のことだった。
『○ーちゃん、一緒に遊びに行こうよ』
と、行き先も知らずに連れ出される。
『ねぇ、どこ行くの?』
『ん?パチンコ♪』
彼氏もなかなかの大物である(笑)
『えっ?俺、高校生だし、お金無いよ・・』
『お金はいいよ♪俺が出してあげる♪それに○ーちゃん、実際に俺よりデカいじゃんw大丈夫だよ!』
(放っとけや!)と思いながらも、断らずに素直に好意に甘える素質充分な私・・(笑)。
社会人って凄ぇ~な!と、思ったのを覚えている。
高校生だから・・とかいうモラルは夏休みという魔物に既に連れ去られている。
いざ、ホールに到着。彼氏は千円札を私に握らせ、無くなったら言って!と言い残し、スロットのコーナーへ。
『おいおい、いきなり放置かよ・・』
何も知らない私は、取り敢えずホール内をひと通り見まわす。
形から入る方である・・。
当時のパチンコ屋さんはパチスロやフィーバー機(現在のデジパチ)は割合が少なく、
ホールの半分以上は一般台と呼ばれる羽根モノが占めていた。
10分程ウロウロした後に、両替を済ませ、釘も見ずに
(っつーか、見れねぇし!)椅子に腰掛け、台と対峙する。
先にも触れましたが、記念すべき初体験のお相手は・・コチラ♪
ホールに入った瞬間から聞こえていたコイツの大当たり中のBGMである
『軍艦マーチ』
に意識を持って行かれていたのは否定できない。
スタートチャッカーと呼ばれる数字の書いてある部分に球が入ると、回数分だけ上の役物が開閉し、
球を拾ってVゾーンと呼ばれる穴に入賞すれば当たり!最大で8R継続。
ふむふむ、なるほどね。楽勝!楽勝!と、見よう見まねで200円ずつ借り足しながら、打ち始める。
と、なんといきなり当たる!
俺の為の『軍艦マーチ』が高らかに鳴り響く中、笑えるくらいオロオロしていたのは言うまでもない。
だが、しかし!⇒あっさり飲まれる⇒彼氏に金を無心に行く⇒台に戻る
この動作を2回ほど繰り返し、打ち続けること2時間あまり・・
箱がいっぱいになった頃に店員が『打ち止め』と書いてある札をガラスに貼り付ける。
2000発定量だったようだ・・早速、ドヤ顔で彼氏に報告♪
交換方法も知らないし、彼氏もその時点で勝っていたらしいので、そのまま勝ち逃げすることに。
シンプルなルール且つ複雑な釘構成による球の流れと、思うようにならないもどかしさと、
当たった時の爽快感にTVゲーム機では体験できない面白さと興奮を憶えた。
帰りの車中で彼氏から『ハイ♪』と2000円を手渡され、臨時収入にご満悦の私・・。
でも、当時の交換率2.5円で換算しても私の球で交換したのは5000円のはず・・。
(しっかり元金は回収してたのかいっ!!)
そのことを知ったのはもう少し後の事だった・・。
(社会人って案外ずっちぃ~なぁ~!)
と、人生勉強をさせて頂いたのが初打ちの思い出・・。
こうして、少年はパチ&スロに徐々にのめり込んで行く事になる・・。
・・続く。
あとがき:
羽根モノはかなり打ちましたが、好きだったのは下記の名機たち。
特にビッグシューターの・・
『ウ~~ッ!ダ~~ン!!ウ~~ッ!テッテケテ~~ッ♪テ~レ~レ~レ~♪』
という当たりまでの音の流れは、暫く口癖になるほど大好きでした(笑)
さぁ、つぎの休みは久々に羽根モノでも打ってみようかな?