【男の嗜み】

どうも【男の読み物】です。

一昔前で言えば、飲む、打つ、買うなんてのが【男の嗜み】的な感覚がありましたね。
飲むのはお酒、打つのは博打、買うのは女でございますが、私はお酒も、博打も致しません。
そして職業柄、仕事以外では風俗店等は利用もなかなかままなりません。

ですので私の場合はもっぱら飲むのは運動後のスポーツドリンク、打つのはPCのキーボード。
そして飼うとしてもハムスターくらいですかね?

さて、他に男のたしなみと言えばゴルフ、車やバイクなどの乗り物いじり。
人にもよりますが美食に凝ったりするのも男の嗜みじゃないでしょうか?

最近ではそう言った物もずいぶん様相を変えてまいりました。

最近ではお酒を飲まない方も増え、ギャンブルもしない。そして女性にも興味があまりないというような
中年からすれば、少々軟弱に感じる男性が増えてきましたね。

これが時代でしょうか?

人の事を言えた義理ではありませんが…

【男の筋トレ】

どうも【男の読み物】です。
読者の皆様は体型管理していますか?

仕事柄、体型に関して女の子にあーだこーだと偉そうに
普段から口酸っぱく申している手前、影でこそこそ努力をしています。

きっかけは数年前に担当していた女の子の一言でした。
『〇〇さんって顎ないですよね』

はっ?
はぁ?
即座に鏡を見ました。
顎、ありませんでした。
家に帰り姿見の鏡で全身をくまなく見てみました。
そこには新弟子検査にぎりぎり合格出来そうな男が首をもたげて佇んでいました。
それは私でした。

幼い頃より、ついたあだ名と言えば《ごぼう》《マッチ棒》そして《もやし》
いずれもガリガリの体型を揶揄した言葉が並んでいました。
油断をしておりました。
20代中頃から大量の飲酒を繰り返し、暴飲暴食。
いつのまにか私の体は脂肪に侵食されておりました。
10代中頃から、20代前半まで体重の変動も全くなかったのに。
久しぶりに乗った体重計には10キロ以上オーバーした位置に針が止まっておりました。
体脂肪率は20パーセント台の後半。

その日、風呂につかると醜く大きな段になったお腹周りの脂肪を眺めました。
バイクのチューブが体に巻きついているようでした。
ダイエットや筋トレを始めました。
30代前半の春でした。
・サーキットトレーニング。
・ジョギング
・ウォーキング
・踏み台昇降運動
・腰フリダンス。
・腕立て
・懸垂
・腹筋
・背筋
・スクワット
・ダンベル運動
・水泳
・蒸し野菜生活
・炭水化物抜き生活
・燃焼スープ生活
etc…etc…etc…etc…etc…

耳にしたもの、目にしたものは片っ端から試していきました。
そして自分にあったものを残し淘汰していきました。
体重は徐々に落ちました。
体脂肪もある程度落ちました。
体型も変化してきました。

今も続けています。
腕立て伏せ(胸筋)、ドラゴンフラッグ(腹筋)、腹筋ローラー(腹筋)
ダンベルにて腕と背筋
スクワット(下半身)
チューブトレーニング(上半身)
そして終了後にたんぱく質(チキン・納豆・豆腐)摂取。
筋肉痛が治まり、一日程度たてばまた筋トレ。
休みの日には自転車に乗り体脂肪を燃焼しております。
プロテインは使っていません。

良く自分の体を鏡で見ています。
中年にしてはそこそこ良い体になってきました。
もっと上を目指したいと思います。

ところで皆様・・・
私は一体どこにむかっているんでしょうか?

 

【男の遊び方】3

どうも、男の読み物です。
年明けより心機一転、早4度目の更新。
【男の遊び方】シリーズも第3回を迎えました。
読者様の暇潰しになればと
まだ聞こえてはこない読者様からの意見を予測して、勝手に反映させようかと思います。
今回はさらにアストラッチャに特化したイベントに関してのディープな情報を出来るだけお伝え出来ればと思います。
あくまで私個人の主観の意見とはなりますが・・・

さて、まずは毎日のイベントをどういった基準で決めているか?
一見適当に決めているようにも見えますがあんがスタッフ皆が頭を悩ませております。
もちろん、頭を抱えて悩んだ挙句にパンクしてとんでもないイベントをスタートさせる時もありますが。

まずイベント決定の判断材料として
女の子の人数面子、そして曜日(祝祭日)地域の様子(行事)天候などが主に考慮されているかと思います。
まずは女の子の人数ですがこれが多いとイベントの幅がすごく広がります。
そして面子、これもやはり重要で指名のイベントかフリーのイベントを行うかの基準になったりします。
曜日に関しては昼夜で繁忙の曜日が変わります。
昼間であれば日曜や祝祭日等の休日。夜間は主に休日の前日が私どもの稼ぎ時となります。
必然的にシビアなイベントが多くなり、繁忙の前日はお値段もぐっと下がってお得になり、スタッフの割引判断も緩くなったりします。
次に地域の行事ですが、あまり関係がないようにも思えますが、道路や駅周辺の混雑状況でイベントが適用出来る地域を決めたりします。
上記には無いですが、全体的に時間帯、昼ならではの電車の遅延状況、夜ならではのドライバー状況が関わったりします。

少しイベントについてお分かり頂けたでしょうか?
次に主なイベントについて暴露してしまおうかと思います。
当グループで一番メジャーなイベントと言えば、言わずと知れた【ドッチDEポン】(どっちでぽん)かと思います。
知らないと言う方に簡単に説明を致します。
【ドッチDEポン】とはその日出勤の女の子の中より、好きな女の子を2名選んで頂き、その名の通りどっちかの女の子がお客様の下へ伺うイベントになります。伺う女の子はドアを開けるまでわかりません。

ちなみに自画自賛になってしまいますが、この【ドッチDEポン】と言うイベントは当店の星社長が考案者と言われています。
お客様はもちろん、女の子お店三者三様に旨みのあるイベントになっています。
お客様は好きな女の子を選べるし、料金的に指名をするより安くなります。
女の子は暇な時などは安いので稼げますし、完全なフリー(お任せ)では無く、少なくとも選んで頂いているお客様への接客になりモチベーションも少し上がります。
お店はもちろん、お客様と女の子に都合が良いので旨みは十分になります。

さて、お話を戻しましょう。
当スタッフからすれば基本中の基本で新入社員が一番最初に覚えて使うイベントと言っても過言ではないこの【ドッチDEポン】
ではさらに深く、実際この【ドッチDEポン】をどう言った時に行うか?

女の子の面子がある程度優劣が無く、少なくとも4名程度以上の空いた枠があるような時に行われます。

しかし、真に残念ながら今はあまり多く使わる事はありません。
何故なら現在当店で行われるイベントは実に数十種類以上に及びます。
全ての祖が【ドッチDEポン】と言っても過言では無いほどに枝分かれをしており、ピンポイントに案内枠が埋まるように日々進化、工夫をしているのです。

ここまでの情報だとあまり役に立たないかもしれません。
そうなるとお叱りを受ける可能性もございます。
ですので、ここから。
とっておきの情報をお伝えしたいと思います。

如何なるイベントであれ、複数名を選びその中からいずれかの女の子が伺うイベントにおいて
より高い確率でご希望の女の子が伺うようになる方法を読者様だけにこっそりと教えます。

其の①
女の子の出勤場所を把握すべし。
ご説明します。
まずグループ全体で行っているか、出勤場所とは違う店舗ページにもお目当ての女の子が(複数個所の出勤ページに)乗っている状態であればチャンスです。
例えば、女の子を3名選ぶイベントでお客様のご利用場所が春日部の場合。
お目当ての女の子が春日部であればその他2名を大宮や越谷出勤の女の子を選んで下さい。
昼夜問わず、電車であれ車であれ移動には必ず最低でもかかる時間があります。
昼間電車を使っても越谷から春日部は30分はかかります。
夜間車で大宮から春日部に来るのは45分は時間をみます。
つまり早めの案内(15分程度)をご希望して、そのままイベント適用となればお目当ての女の子がイベントの料金であそべる可能性が飛躍的に高くなります。
いかがでしょう?
ただし、女の子の出勤場所がその日に限り変わる場合や、すでに前のお客様の予約でその地域に来ている場合もありますのでご注意下さい。

其の②
メール・ライン・トピック等の全てを網羅するべし。
ご説明します。
色々なコンテンツを当店ではご用意してますが、その全てが常に同じ情報を発信している訳ではありません。
数人を選ぶイベントをトピックス上で発信しつつ、メールには早くご案内出来る順序を乗せて配信している場合もあります。
また、仲良くなったオペレーターを旨く誘導するとポロリとお早目も女の子を言ってしまう事もあります。

其の③(究極)
幾度も問い合わせるべし。
ご説明したくは無いのですが・・・
本当に困った時、究極の奥の手で使って下さい。成功の保障はありません。
場合によっては、ずるいとみなされスタッフに煙たがられる可能性もあります。
覚悟のある方だけお試しを。
要は女の子の組み合わせを変えて何度も問い合わせる事によって自ずとお目当ての女の子を割り出す方法です。
ただし、何度も問い合わせている間にお目当ての女の子のご案内枠が無くなる時もあります。

いかがでしたでしょうか?
今回もアストラッチャ法すれすれのグレーな情報を少しはお届け出来たかなと思います。
それではまた・・・

【男の遊び方】2

男の読み物です。

今回は《良いお客様と悪いお客様》と言うテーマで女の子に聞いた中からお話をさせて頂きたいと思います。

中には少々お耳の痛い内容もあるかもしれませんが、戯言とお付き合い下さい。
良き暇つぶし、風俗ライフになればとの思いです。

ちなみに・・・
デリヘル店にとって、お客様が大事なのはもちろんですが、女の子ももちろん同様に大事でございます。
今回のテーマを話すにあたって、女の子が安心して働ける店と感じて貰えれば、面接も増え、さらに良い女の子も増える。
女の子が増えれば対応するスタッフのスキルも上がる。
スキルが上がれば女の子のレベル(容姿もプレイも)自体も上がる。
女の子が沢山いて、且つレベルも高ければもちろんお客様は増える。
お客様が増えれば女の子からしても稼げるお店の認識もプラスされる。
女の子はすぐに辞めずに長くいついてくれる。

結果!
風がふけば桶屋が儲かるじゃありませんが、お客様にも女の子にも良い結果になると思います。

さて、肝心の本題なんですがあくまで小耳に挟んだ話をつらつらと話しますので・・・

ある、女の子の話です。
A子『さっきのお客さん、すっごいイケメンだったんですよ~』
私『それは良かったね。』
A子『でも無いです・・・』
私『なんで?イケメンだったらいいんじゃないの?』
A子『そんな事ないですよ。シャワーも先に浴びたって言って一緒に浴びてくれないんです。それにちょっとだけ乱暴でした。』
私『そうなのか、それは良くないね。』
A子『はい。その前のおじさんの方がすっごく良かったです。一緒にシャワーも浴びてくれるし、扱いも優しかったし。』

STOP!

お分かりですか?
一般と少し違う、ある意味風俗特有の部分かも知れません。
風俗においては
《イケメンだから許される》《不細工だから駄目》
この方程式は成り立たないのです。

いくらイケメンで若いお客様でも根本的にルールを守れない方は女の子にk児らわれ、言い方は悪いですが不細工なお客様でもルールを守って遊ばれる方は良いお客様となるのです。

ルールを守る。
これは当たり前の事ですが、やはり風俗業界の悪しき風習が蔓延しており。
当たり前の事を当たり前に出来る方が好かれるのです。
本番強要や暴言はもちろん、うがいをしてくれない、乱暴な触れ方、シャワーの前に色々してこようとする、プライベートに誘おうとするetc・・・
このような方は場合によっては女の子よりNGが出されます。
やけに希望の女の子の予約が取れない方!
要注意ですよ。
場合によっては出入禁止もあり得ます。

反対に、歯磨きをしてくれたしっかり感じてくれたあまり無理に攻めてこなかったなどは簡単な当たり前の事ですがすごく好印象になります。

そして、イケメンの事を書いておいてあれなんですが、どうやらデータ的に若いお客様はがっついている印象が女の子にはあるようで、遊び成れたおじ様の方が印象が良いようです。
もちろん一概には言えませんが。

他には
爪の汚い剥けた股間の方より、爪の綺麗な仮性包茎(人の事は言えませんが)の人が好かれます。
攻める方より、受身の人の方が好かれる傾向があります。
無口なノーマルより楽しくエッチな人が好かれます。
指で攻めるより、ローターを使われる人の方が好かれます。
80分でようやく一回イク遅漏よりは、80分で2回軽くイける早漏の人の方が好かれます。

女の子はやっぱりお喋りですので、お客様が良い方か悪い方かはすぐにスタッフに報告をして来てくれます。
悪いお客様であれば、一度の報告でお客様に注意をする事もあれば、複数の女の子からの女の子で注意をする時もあります。
また逆に良いお客様は知らず知らずのうちに恩恵を受けていると思います。
現に私は、良いお客様だと感じる方には、いの一番に事細かく良い女の子の情報を話します。またお任せ頂いたご案内でも、案内出来る女の子の中より一番良い女の子をご案内差し上げるようにしています。

いかがでしたか?
情けは人の為ならずではありませんが、女の子やお店にとって良いお客様でいて頂ける事はいずれお客様自身に返ります。
さらに楽しく、お得に、より良い女の子と遊べるのです。

では、今回はここら辺で。

【男の遊び方】

どうも。

【男の読み物】でございます。
読者様の暇つぶしになればと今後も進めてまいりますが
どうせならば有用な情報を盛り込んでと思っております。

さてさて今回はどんな情報かと申しますと
せっかくの風俗店発信の暇つぶしでございますので、ちなんだ事をつらつらと書きたいと思います。

今日は記念すべきリニューアルの初ネタとなりますのでアストラッチャグループのここが他店様と違う点。
これについて書かせて頂きます。

既にご存知の方も多数いらっしゃるかと思いますが、まず風俗店に良くあるサバ読み。
これがアストラッチャは極端に少ないです。
女の子のプライベートの関係もありますので、全くのゼロとは申しません。

例えば年齢に関して。
最大で前後2歳までとルールで決めております。
それでも9割近くの女の子が実年齢でお仕事をさせて頂いております。
話の合う合わないも、プレイにスムーズに移行出来るかの重要なポイントの一つではあると思います。
頭の隅にでも置いて頂ければお役にたつのではないでしょうか?

次にスリーサイズ
これも基本的には実寸でございます。
入店(面接)時に必ず全員採寸しております。
もちろんバストカップも実際のカップとなています。
ただ一点!!
ウエストだけは身長からの比率で決めておりますので実寸ではありません。
まぁ、他店様はもちろん、世にはびこるグラビアアイドルよりも感覚的に嘘はないと思います。
私はオペレータ業務も致しますが、実際私はスリムな女の子ご所望であれば57㎝表記の女の子までしかお勧めは致しません。
認識として57㎝ くらいまでは細い女の子と言い切って過言ではないと思います。
つまり・・・
57㎝までは細い。
58~59㎝が標準。
60~61㎝でムッチリからポッチャリ。
それ以上は・・・決して普通とはいい辛いかな?と私は思っております。
ただ、個々の体型タイプもあります。
くびれのあるタイプの女の子、寸胴や幼児体型等で印象も変わるかと思います。
次のお話にも繋がりますが詳細はオペレーターに確認頂くのが一番手っ取り早いかと思います。

そして繋がりましたね。
オペレーターのトークです。
これはかなり私的に重要度が高いと思います。
我ながらなんですが、アストラッチャのオペレーターは信頼出来ると思って頂いて結構です。
もちろん十人十色の人それぞれ感じ方は違います。
時に主観も入りますが、良く話を聞いてみて下さい。
オペレーターの言葉には真実が隠されています。

例えば、私がもしお客様に『〇〇ちゃんって可愛いの?』と聞かれたら。
1、万人に受ける正統派の可愛いさの場合。
即答で『はい。可愛いですよ。』などとと答えると思います。
2、可愛いと言えるレベルの場合。
『充分、可愛いと思います。』などと答えると思います。
3、そうでもないと感じる場合。(不細工と言う意味ではなく一般的な顔立ちだった場合)
『はい。笑顔とか愛嬌があっていいですね。』などと答えると思います。
4、整ってはいるが年齢的に可愛いとはいい辛い場合。
『可愛いと言うよりは美人タイプですね。』などと答えると思います。
5、正直可愛いとは言い難い場合。
『そうですね。まあ、プレイなんか素晴らしいですよ』などと他のお勧め部分をお答えします。
6、上記にあてはまらず、新人の女の子や稼がせてあげたいなと思っており、自分の中の基準を満たしている場合。
『はい。私は可愛いと思います。』などと答えると思います。
もちろんここに書いた言葉そのままではないですが、参考にはして頂けると思います。

そして最後になりましたが写真
ここで言う写真は各女の子のプロフィール写真の事なんですが
経験のある女の子なんかに良く聞く話で、以前のお店は半年在籍で1度しか撮影をした事がない。
数枚、ひどい場合は携帯で撮った画像。最悪の場合だと別人の写真を使っていたと聞いた事もあります。
そして修正もむごいと聞きます。
こちらも年齢と同じくプライベートの関係で修正がゼロとは申しません。
ただ、当店は一回の撮影で100枚、もしくは以上の写真を撮ります。
したがって必然的に様々な本人の表情がお伝え出来ます。
なので修正に関しては主に黒子や傷を消す。
もしくは陰影(色見)の調整等に使います。

いかがでしたでしょうか?
結構ハードな裏話で内容もお役に立てるかと思います。
今後の参考にして頂ければと思います。

心機一転!!明けましたので・・・

どうもお久しぶりの登場となってしまいました。

ごく少数の【男の読み物】ファンの皆様お待たせしました。
えっ?待ってない?
まあ、そう言わずにお付き合い下さいませ。

年も新たに2016年となりましたので、昨年のなんやかんやは綺麗さっぱりと一旦水に流しまして、心機一転【男の読み物】を再開したいと思います。

色々と中途半端になっているものもいずれ再開させて頂きます。
そして新たに、様々なコンテンツや新たな読み物もぶっ込んで、少しでも読者様の暇つぶしになればと思います。

今回はご挨拶のみと言う事でこちらで失礼させて頂きます。

次回からの男による、男の為の【男の読み物】にどうかご期待下さい。

KNHS ~春日部ニューハーフ物語~ 第5話

8月某日。
俺は上野駅に居た。
駅の構内だというのに暑い。
滝とまではいかなくても、汗が流れ落ちる。
グレーの服を着てこなくて良かったとつくづく思う。
前日に電話しておいた【真打ニューハーフクラブ】の予約時間は18時。
スマホの時計に目をやるとまだ15時。少々早く着きすぎたみたいだ。
ふと思えば小腹が空いていた。ソーセージディナーの前のおやつに時間にちょうどいい。
俺は上野駅を出てアメ横に繰り出すことにした。
入る前からして雑多に店と人がごった返している。
地元とは違う雰囲気でもどこか懐かしい気がした。
人ごみが好きって訳じゃないけど、どこか異国情緒のあるアメ横は好きだ。
店先で売られている怪しげな腕時計やお菓子がやけに魅力的に映る。
昔あったエッチな本の自動販売機みたいだ。
どんな内容か表紙さえもわからない時もある。
買って中身を見てみるととんでもなく写真も漫画も古い。
それでも手を伸ばしそうになる。きっと買ってしまえばその日のうちに後悔するかも知れない。
目的が違うので今日は止めておこう。
鮮魚店の値段はあって無いような物。ガナリ声で売り上げのラストスパートを店主が欠けている。
マラソンと一緒でペースも考えず朝一から怒鳴ってれば最後までもたなそうだ。
アメ横も一昔前と違って随分様変わりしたんだろう。
とは言っても、昔のアメ横は知らないのであくまで予想。
アメ横を少し進むと韓国のホットック、トルコのドネルケバブ、それに中国の小龍包の店がお目見えする。そして築地も近いので回転寿司屋なんかもある。
食欲が加速する。そこまで減っていないと思っていたお腹は予想以上に泣き叫ぶ。
夏ってのは不思議なもんで、暑い分汗も出るし直ぐにエネルギーが空っぽになる。それでいて直ぐに補給をしないと今度は暑さにやられて何も食べられなくなる。
急いで食べたい物を思い浮かべる。
早く食べないと何も食べられなくなる。
白河さん流で言えば、経験がそう告げてるってね。あんたもそう思うだろ?
とりあえず一番強烈に視覚でアピールの感じたドネルケバブに決めた。
ワンコイン500円で妄想観光がぐっと現実味を帯びる。
一番辛い山崎スペシャルと書かれているのを注文する。
金串にささった何百枚もの肉・肉・肉。
クルクルと周りながら焼けていく様子はバレリーナかフィギアスケーターのようだけどちょっと寸胴だ。
でも、今の俺にはそれこそ世界一魅力的に見える絶世の美女。
店員は慣れた手つきで肉をそぎ落としていく。
俺の手までトルコからの直行便で運ばれる。わずか数秒のフライト。
ずっしりと重い。キャベツとトマトそしてもちろん肉。
ピタパンの中に広がるトルコにかぶりついた。
『う~んイスタンブール』
思わず俺の知ってるトルコの全知識が口をついて出た。
スパイシーなピリ辛のソースと肉汁。
それに野菜とぴたぱんと肉の歯応えが三位一体でまさに最強。
アニメの合体ロボだって、コレには勝てない。
なあ、あんたもそう思うだろ?
俺はペロリとドネルケバブを平らげて、もう少しアメ横をふらつく事にした。

KNHS ~春日部ニューハーフ物語~ 第4話

会社から自宅までは数分の距離。ちなみに実家も車で10分程度の距離。
俺ってばつくづく地元民で、このSDCTを愛している。
何にもない街なんて言って東京に出て行く奴らもいっぱいいたけど、それってここに何もないんじゃなくてお前が見つけられないだけだろって思ってる。
なぁ、あんただってそう思ってんだろ?
もっとも、俺が何かを見つけたのかって聞かれたら自信は無いけど誰かの何かを見つけた事はあるような気はする。
脇役だって見方を変えれば主役だろ?黒子は闇の中じゃ消えちまうけど、光の中じゃ一番目立つんだぜ。
俺は自分が主役の自分の城へと舞い戻る。
家賃は駐車場代込みの5万8千円で1Kの駅近くの物件。
フットワークの軽い俺には駅近くの物件がちょうどいい。
疲れた体に渇を入れて、玄関のドアを開ける。最後の力を振り絞って『ただいま!』なんて言ってみても、もちろん返事はない。
荷物をそこらへんにほっぽらかして、白河さんに貰ったIKEAのテーブルにでかい顔して座ってるマックの電源を入れた。
手馴れた操作でキーボードを叩く。
そして検索をかける。もちろん検索ワードは【真打ニューハーフクラブ】
ところで、パソコンってのは便利なもんでトントントンってな具合にキーボードに文字を打ち込めば知りたい情報が何でも手に入る。学生時代はわからない事だらけでも教科書すらまもとに開かなかった俺が、今じゃ何でもすぐに調べようって気になる。
この【真打ニューハーフクラブ】だって、一昔前なら怪しい書店のコーナーにしか置いてない本にしか情報なんて載ってなかっただろうけど、今じゃ・・・ほーら出てきなすった。
魅力的な言葉が画面に並んでる。
俺はマックのモニターを食い入るように見つめた。

―新たな世界へようこそ―
生まれ変わった誰かが、あなたを変わらせます。

たかが風俗と侮るなかれと言わんばかりに大仰な文句だ。
それにしても本当に女性にしか見えない元男性ばかり。
そんな中でも一際目を引くキャストが居た事を思い出した。
名前は【RIA】年齢は29歳、良く見るとアリアリ?
なんの事だと思って早速相棒のマックで検索。

《ニューハーフ ありあり》

マックの中に住み着いてるグーグル先生がご丁寧に教えてくれた。
ありありってのは棒も玉もまだ存命って事らしい。要は手術前だね。
でも【RIA】はどう見ても胸はDカップ以上ある。プロフィールを見てみるとEカップ。
写真を見ながら不思議な興奮を覚える自分がちょっぴり新しい世界の扉を開いたような気がした。

KNHS ~春日部ニューハーフ物語~ 第3話

俺は目的の人に連絡を取る為にさっそく俺はスマホを取り出した。
風俗関係では頼りになる兄貴分、サ行から白河さんの名前をピックアップ。
今日は仕事も休みだし、確か何もないって言ってたはずだ。
スマホから呼び出し音が軽快に鳴り響く。
時計の針は深夜3時半を指してても俺たち遅番の人間には夕方くらいの感覚で、白河さんのスケジュールデータは俺の頭にしっかり入ってる。
ちょうど起きて活動し出す時間のはずだ。
『もしもし』
数回の呼び出しで白河さんは電話に出た。
声からして俺の予想だと起きてから1ってとこかな?
『お疲れっス。富士田ッス。お休み中にすいません。寝てましたか?』
『いや、起きてから小1時間ってとこか?用件はなんだ?』
ビンゴ!!俺の予想は的中。景品は何もないけれど、話しやすくなった。
俺は頼まれ事の経緯を説明した。
スマホからキーボードをカタカタと弾く音が微かに聞こえた後白河さんは言った。
『俺も経験はないが、ニューハーフならやはり都内の方が良い。この店なんかいいな。』
俺は早速メモの用意。白河さんの言葉に準備万端こたえた。
『どこですか?その店って。』
白河さんは少し黙ってから続けた。
『パソコンの前にいるな?』
俺は返事をした。
白河さんは言った。
『店の名前は【真打ニューハーフクラブ】場所は上野だ。検索をしてみろ。』
言われた通り、目の前のパソコンで検索をかけてみた。
映し出されたお店のWEBページ。
なるほどニューハーフって言っても働いているキャストは女の子そのもの。
中にはギャグ要員みたいなキャストも居るみたいだけど、女の子って言われりゃほとんどが気付かない容姿だ。
白河さんも興味津々に話していた。
『ほほう。これはすごいな。少し前に行ってきた【痴女りたい】って店も良かったが、ここも良さそうだ。経験がそう告げている。もっとも俺はノーマルな男だがな。』
白河さんの経験が告げているって事はこの店で大丈夫だろう。
俺は白河さんに礼を言った。
『わかりました。ありがとうございます。』
その言葉を聞いた白河さんはどうやらタバコに火を着けていたようで、フーっと吐き出す音が聞こえた後に俺に言った。
『気にするな。さて、俺はそろそろ外に出てお月さんとご対面と行こう。またな、富士田。』
それだけ言って白河さんは電話を切った。
右に習えで俺はタバコに火をつけた。
大きく吸い込むと煙が全身を駆け巡る。ひと段落ってやつだ。
さてと、それじゃあ【真打ニューハーフクラブ】のWEBページゆっくりとを拝見する事にしよう。
それにしても見れば見るほど女性にしか見えない。
普通の風俗店と違って、なるほど個性も豊かだ。大きな声じゃ言えないが、自分の店よりも可愛いなんて思えるキャストもいる。
俺は何人かのキャストを頭に記憶して仕事を終わらす事にした。

KNHS ~春日部ニューハーフ物語~ 第2話

イエスと答え勇んで席に戻ったはいいけど…
さっぱりと掴めない?一体どうすりゃいいんだ?
いかにもって面持ちで腕まで組んで考え込んでると、隣の丘島さんがうまく針に食いついてくれた。
この人を釣るのは練り餌で十分。
鯉みたいにパクパクとすぐ話しかけてくれた。
『富士田。社長に何を言われたんでゲスか?珍しく腕なんか組んで。』
俺はエサ欲しそうに見ている丘島さんに言った。
『いやあ。社長に頼まれ事で。なんかニューハーフの店に行って来いって言われたんすよ。』
少し考え込んで岡島さんは言った。
『なるほど~。そう言えば今度ニューハーフの女の子を採用してみるって言ってたでゲス。たぶんその兼ね合いでゲスね。』
合点がいった。
つまり俺は先遣隊に任命されたって訳だ。生贄じゃなくてとにかく良かった。
心の中でホッと胸を撫で下ろした。
俺は少し丘島さんと世間話をしてから仕事に戻った。

 

遅番である俺は深夜3時を過ぎると時間に余裕が出来て来る。
注文の電話がけたたましく鳴るのがその時間まで。
外を見ると人なんて殆ど歩いていない。
いくら都会じゃないからって繁華街くらいはある。
でもこの時間にもなれば、さすがに息を潜めたように街は静まり返る。
裏腹に俺の心が躍っているのは社長からの頼まれ事で頭がいっぱいだからだ。
はてさてどうしたものか?
丘島さんだと色々聞くのはちょっと頼りない。古林さんや池元さんも物足りない。かと言って邑木さんも違う気がする。
あっそうそう。邑木さんも古林さんも池元さんも皆俺の同僚、って言っても先輩なんだけどね。
人にはそれぞれ得意分野がある。
丘島さんは車。池元さんは何故かフィリピン。邑木さんは一般常識とか色々。
そして古林さんは…
まあ、何かあるだろうなんて考えながら俺はある人にコンタクトを取る事に決めていた。

続く。