今回はローリング・ストーンズとの出会いについて語っていきます。
アストラッチャ会員様の需要とかまったく考えない記事となりますが、お構いなしに書いていきますね。
僕がストーンズを初めて聴いたのは1986年。
洋楽を聞き始めたばかりの中学2年生のときでした。
洋楽を聞き始めたばかりでしたので、ストーンズなんて名前ぐらいしか知りませんでしたが「ストーンズ=不良が聴く音楽」というイメージがありドキドキしながらレコード店に行った記憶があります。
そして買ったのがこのアルバム。
『ダーティー・ワーク』
今となってはストーンズファンや評論家の間での評価は悪いようですが、洋楽を聞き始めでストーンズとビートルズの違いもわからないような田舎の中学生男子にとっては、そんなことは関係ありません。
まず、ジャケットに写っているメンバーから醸し出される雰囲気がヤバいです。
どう控えめに見てもジャンキーかヤク中。
特に真ん中で偉そうにしているキース・リチャーズの顔からは形容しがたい「ヤバさ」を中学生ながら感じました。
「どういう人生を送ればこういう顔つきになるの?」と思いながら同封されていたチラシに目を通すと
「キースはドラッグ治療の一環として、全身の血液を全て交換している」とか
「ヘロインの不法所持で7年の懲役刑を受けそうになった」とか
「コンサート中に会場で殺人事件があったのに構わず演奏を続けた」とか
「猫を蛙だと思い飼ってた」と
ヤバそうな逸話が沢山書いてあったのです。
血液を全て交換しているとか、今だったらギミックのひとつとして流せますが、田舎の中学生男子だった僕はそれらの逸話を100%信じこんでしまいました。
ちなみに「ロード・ウォリアーズが貧困時代にネズミを食べていた」という話も100%信じていたタイプです。
そんなこんなで「こいつらはヤバそうだな」とドキドキしながら買ったばかりのレコードを聴いたわけなのですが、流れてくるストーンズの演奏がこれまたヤバいのです。
レコードに針を置いて一発目に流れてきた音像ひとつ取ってみても、1986年当時に流行っていたサウンドとは異質のものを感じました。
何がどう違うのかはわかりませんでしたが「なんかヤバい感じがする」のは田舎の中学生男子でも感じ取れたんですよね。
ちなみに当時の洋楽チャートに溢れていたのは、いわゆる「まともな音楽」
シンセサイザーを多用して洗練された音楽ばかりでした。
「Mr.ミスター」とか「ライオネル・リッチー」とか「ロバート・パーマー」とか、まぁそういう時代です。
そういう洗練された音楽ばかり聴いていた僕は、ストーンズの音楽から醸し出される「ヤバそうな雰囲気」にすぐに虜になってしまったわけです。
このアルバムの曲は全部好きなのですが、今でもたまに無性に聴きたくなるのがこの2曲。
・ハーレム・シャッフル
・ワンヒット
どちらも当時のストーンズならではの「ヤバさ」がつまっています。
ストーンズは有名な曲が多いので、この2曲はシングルカットされた曲の中でも地味な存在ですが、僕にとっては思い入れのつまった最高の音楽となります。
というわけで何のオチもないまま、今回の記事は終わりになりますが、気が向いたら「ストーンズ」を聴いてみてくださいね。